ファイナルファンタジー
終始4人パーティであるが、後のシリーズと同様、移動中に画面に表示されるプレイヤーキャラクターは先頭の1人だけである。
移動中におけるアイテム・魔法の使用やステータスの確認などは、メニュー画面と呼ばれるサブ画面を開いて行う。また、町やダンジョンなどでは、決定ボタンを1回押すだけで目の前の人との会話をしたり、物を調べたりすることができる。
後述のようなMPシステムや魔法の内容、ジョブの特徴、モンスター名などに、テーブルトークRPGの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』や『ウィザードリィ』の強い影響が見られる。
戦闘システム
戦闘は当時の多くのRPGと同様のターン制となっている。敵モンスターを全て倒すと闘いが終了する。主人公たち4人全員が死亡あるいは石化状態になるとゲームオーバーとなり、前回セーブを行った場面からやり直さなければならない。
戦闘画面は、画面右側に主人公たち4人が縦に並び、画面左側に敵モンスターのグラフィックが表示されるサイドビュー方式。主人公たちが行動するときはキャラクターが実際に剣を振ったりする動作が見られ、HPが少なくなったりステータス異常に陥ったりすると、キャラクターが膝を落としてうずくまるようになっている。このように、「戦闘時に自分たちのキャラクターが画面に表示されてアニメーションする」RPGは、ドラゴンクエストのような「敵モンスターだけが画面に表示される」方式が主流であった当時としては珍しかった。また、キャラクターやモンスターの行動時の文字表現は「○○のこうげき」「○○は××をとなえた」のような文章を使わず、行動したキャラクターと相手の名前、魔法や特殊攻撃などの名前、攻撃回数、ダメージポイントがそれぞれ小さなウィンドウ内に表示されるだけである。このように、シリーズ第1作目の本作から既に戦闘時のビジュアル重視の作風が見られ、後の作品ではさらに文字によるキャラクターの行動の説明が少なくなっていくこととなる。
魔法
キャラクターの職業によっては魔法を使用することができるが、本作では魔法はレベルアップによって覚えるのではなく、町の中にある「魔法屋」(黒魔法屋・白魔法屋)で購入することによってのみ習得できる。
魔法は1から8までのレベルに分かれており、各レベルごとに白魔法・黒魔法それぞれ4つ存在する。ただし一人のキャラクターが覚えられる魔法数の限度は1つのレベルにつき3つまでなので取捨選択することになる。また、魔法の使用回数は魔法のレベルごとに決められており、キャラクターのレベルが上がるほど、魔法の使用回数も増えていく(本作における「MP」とはこの「使用回数」のことを指す。宿屋に泊まることによりすべて回復する)。
本作では後のシリーズと違い、魔法の全体化はできない。魔法ごとに敵全体、味方一人、自分のみなどの効果範囲が決められており、そのために後シリーズとは魔法体系も異なっている。本作固有の魔法としては、アンデッドにダメージを与えるディア系、味方全体を回復するヒール系などが存在する。他に、雷系の攻撃魔法が「サンダガ」でなく「サンガー」となっていたり、ケアルの第二段階の名前が「ケアルラ」でなく「ケアルア」であるなど、名称が異なる魔法も幾つか見られる。なお、本作には「アディア」のように「ア」をつけて強化される白魔法が他にも存在し、「アレイズ」のように後のシリーズに受け継がれたものもある。
ただしGBA版およびPSP版では魔法の回数制は廃され、新たに「MP」の数値が設定された。同様にMPを消費する『FFII』や『FFIV』以降のシリーズと近いシステムとなっている。
乗り物
本作に登場する乗り物は3種類。なお、船や飛空挺に乗っているときは、それぞれ波の音、プロペラの音が効果音として鳴るようになっている。
船 - 海の上を移動することができる。川や湖は移動できない。移動スピードは徒歩の2倍。港町プラボカを占領していた海賊ビッケの率いるカイゾクを倒すことで譲り受ける。なお、本作では上陸できる場所は「港」に限られるが、カヌーを持っていれば河口に船を止めてそこからカヌーに乗り換えることができる(つまり、河口を港代わりに使うことができる)。
カヌー - 川や湖の上を進むことができる。これを持っていれば、川・湖に入ったときに自動的にカヌーに乗ることができる。
飛空艇(飛空船) - 伝説の空飛ぶ船。船にプロペラがついたもので、どんな地形の上でも空を飛んで移動することができる。ただし着陸できるのは平地のみ。移動スピードは徒歩の4倍で、飛行中はモンスターとのエンカウントが発生しない。なおGBA版とPSP版でのみ、開発者はシドであるとされる(ゲーム中には登場せず、名前のみ語られる)。
セーブ
FFシリーズでは第1作目である本作からバッテリーバックアップが採用されている。ただし、ファミコン版はセーブデータを1本のカセットにつき1つしか記録できない。ROMカセットでのセーブ機能は『ドラゴンクエスト』に先んじての導入である。ただし、本作がファミコンRPG初の採用ではない。
本作では、町の「宿屋」に泊まるか、あるいはワールドマップ上で「テント」「コテージ」などの宿泊用アイテムを使用することによってセーブするシステムである。ただしGBA版、PSP版では移動中であればどこでもセーブが可能になっている。
ミニゲーム
船を入手し、船の上でAボタン(○ボタン)を押しながら、Bボタン(×ボタン)を一定回数押すと、突然ミニゲームの「15パズル」をプレイすることができる。
このミニゲームをクリアすると特典が得られる。ファミコン版では100ギルのみであったが、リメイク版はクリアタイムを更新するごとに高額の賞金や貴重なアイテムがもらえるようになっている。しかし携帯電話機への移植版ではこのミニゲームは存在しない。
ちなみに、ファミコン版の15パズルは、プログラマーのナーシャ・ジベリがある日勝手にお遊びで入れたもので、周囲のスタッフはあまりに嬉しそうにその旨を報告するナーシャを見て何も言えず、そのまま採用される運びとなったという。[1]
移植版・リメイク版の特徴
前述のように、本作はシリーズ中でも特に多くのリメイク・移植がなされている。
MSX2版
基本的には移植の域を超えていないが、次のような特徴がある。
BGMはMSX2の拡張機能を利用してFM音源+PSG音源を用いてアレンジされている。
メディアがフロッピーディスクであり、ディスクアクセスで待たされることがあったため、評判が悪かった。
処理速度を稼ぐために移動時の画面は描画エリアが少ない(それでもかなり遅い)。
モンクの武器防具をはずした場合のパラメータ未実装。モンクはマサムネ以外はテツヌンチャクが最強の攻撃となる。
攻撃魔法の属性が曖昧。
エンディング後にCtrlキーを押すとサウンドモードに入れる。
ザッハトル イレギ センス トラン アセム パッチャー スボタ キノン オキシライドト スモッキ けご ミント メタル チェーン ターダム ショーロ サドル キッザニ サーチシー マルタ デスマーチ インターン エーゲ海 モンキ ラムハサ さつまいも リンカーン さわらび ほうおう えんどう じょう シンチ バーゼル スピン ラテライト 寒椿 チャモロ ゆうが ノルデ スコープ ヒレニ ファージ ジグソ デッキ リクス アルル フェイジョア エーカー 有頂天外 トチノキ
ワンダースワンカラー版
当時スクウェアが任天堂とは対立状況であったため、ゲームボーイカラーの対抗機種であるワンダースワンに移植されたという経緯がある。その後のリメイク版の基本とも言える多くの新要素が追加された。
グラフィックが大幅に刷新され、戦闘ビジュアルの変更や一部イベントシーンの追加などSFCのFFシリーズに近い雰囲気となった。
ボス戦BGMや効果音の追加、アレンジが行われた。
キャラクターのセリフや各種のメッセージがわかりやすく書き換えられている。
「15パズル」でクリア時間などによる賞品が出るようになった。
システム面ではバグが修正され、一部モンスターの行動パターン修正、ボスのHP増加でバランスが多少調整された他はファミコン版とほぼ同じである。
倍速移動(Bダッシュ)ができる。
アイテムを無制限に所持できる。
魔法を忘れることができる。
『III』以降と同様に、戦闘でダメージや回復の数値の表現が、ダメージや回復の対象キャラクターに重なって数字が一度に表示されるようになった。また、戦闘での攻撃回数の表現がウィンドウ内に表示ではなく、攻撃するキャラの上に○○HITと表示されるようになった。
戦闘中でも武器・防具の装備を変更できるようになった。
光の戦士の持っていたクリスタルは「クリスタルの欠片」という設定に変更され、それぞれの元のクリスタルが別に存在することになった。
プレイステーション版
基本的にワンダースワンカラー版の移植だが、ハード性能の違いによりグラフィックは更に描き直されている。ゲームの各所では3Dムービーが流れる。進行状況によって様々なイラストを閲覧できる「イラストギャラリー」と、モンスターのデータを閲覧することができる「モンスター図鑑」が追加されている。
システム面では、レベルアップ頻度や魔法使用回数が大幅に増えた「イージーモード」でプレイすることができる。また「メモファイル」と呼ばれる簡易セーブシステムを導入。電源を切ると失われるデータだが、移動中は任意の場所でデータをセーブ・ロードすることができる。